YUNGBLUD “Weird!”(2020)

YUNGBLUD ”Weird!”


Release : 2021
Lebel : WARNER MUSIC JAPAN

①Teresa
②Parents
③Cotton Candy
④Strawberry Lipstick
⑤Mars
⑥Superdeadfriends
⑦Love Song
⑧God Save Me, but Don’t Drown Me Out
⑨Ice Cream Man
⑩Weird!
⑪Charity
⑫Acting Like That” (featuring Machine Gun Kelly and Travis Barker)
⑬It’s Quiet in Beverly Hills
⑭The Freak Show

UK出身の若きロックシンガーYUNGBLUDの前作『21st Century Liability』から2年ぶりの2ndアルバム。

自分は1stはまだ聞いたことがない。っていうのもYUNGBLUDを知ったのが最近でこのセカンドアルバムが初めて。ヤングブラッドを知ったのはこの曲

元々blink-182のドラマー、Travis Barkerが大好きでトラヴィスがコラボしてる作品とかはチェックするようにしていたんだけどこの曲でMachine Gun Kellyの隣に随分目立った格好いい人いるなって調べ始めたのがきっかけ。この曲MGK、トラヴィス、ヤングブラッドがいい具合に重なりあってエモーショナルでめちゃくちゃかっこいい。

そして今回のセカンドアルバム『Weird!

見た目からヤングブラッドのことをどこかMarilyn Manson的なダークな音楽性だと勝手に決めつけていたんだけどこのアルバムを聴いて全くの勘違いだった。アルバムを一通り聞き終えた時には童話を読んでいたかのようなファンタジーな世界観に包まれる。おとぎ話の映画のようなイントロからアルバムはスタート。ダークかつエモーショナルなボーカルが楽曲をより引き立たせる。メランコリックなからは一転ではキラキラしたポップナンバーを展開。ポップソングも難なく歌い上げ違和感がないどころかポップシンガーでも行けるじゃんと思うくらいしっくりくる。のようなカントリー調のバラードナンバーでは持ち味の幅広い声色を駆使し歌い上げたかと思えばのような広大な大地が目の前に浮かんでくる壮大なロックナンバーも聴かせてくれる。

では最強のトリオ、Travis BarkerMachine Gun Kellyをフューチャリングした『Acting Like That』をぶちかましてくれる。

『I Think I’m OKAY』でもそうだったけどこの三人が組むとなんでこんなにエモいロックな曲が作れるんだろう。今作のキラーチューン。
ジャンルがバラバラでまとまりがないように思えるが根柢にあるのはヤングブラッドのポジティブさだと感じる。ダークな曲、壮大なロックな曲、バラード曲、リズミカルなキラキラポップソングどの曲を聴いても強いポジティブ精神がひしひしと伝わってくる。見た目からもそうだけど一つのジャンルにとらわれず自分のやりたいことを思いっきりやって本人が楽しんでるのが聴いてる側にも伝わってきてこちらもハッピーな気持ちにさせてくれる1枚。まだ24歳恐ろしい才能だ。今後がますます楽しみ。

 

WEEZER “Van Weezer”(2021)

アメリカのオルタナティブロックバンドWEEZERの14枚目のアルバム。

Weezerの新譜がハードロックアルバムって情報を聞いて気になってたんだけどついに発売。

今まであまりWeezerって通ってこなかったんだけど何曲かは好きな曲あるし嫌いではなかった。ライブも3回くらい見たことがある。初めて見たのはアジカン主催のNANO-MUGEN FES。次に見たのはパンクスプリング。そして2年前のサマーソニック。ちゃんとフルで見たのはパンスプでヘッドライナー飾った時だけだったかな。当時は何でこんなポップなバンドがトリなんだよとか思ってたけどライブ自体は意外とよかった。
いわゆる必聴盤って言われてるデビューアルバムとかセカンドアルバムを聴いたときは全然刺さらなくてそれ以来追うこともなかったんだけど数年前にタワレコの店内で流れていた10枚目のアルバム「The White Album」の一曲目「California Kids」にものすごくハマっちゃって。なんか懐かしいメロディとポップサウンドがすごく心地よかったんだよね。それから進んでWeezer聴くようになったけ。そして今回のアルバム。

もうジャケットからVan Halen。自分はギターをプレイするわけでもないしリアルタイムにヴァンヘイレンを体験したわけでもないから安易に似てるとか言えないんだけど1曲目からなんか’’ぽい’’んだよね。ヴァンヘイレン好きな人からは知ったような口聞いてんじゃねえって言われそうだけどにわかメタルファンの僕からしたらぽく聞こえる。

#①「The End of the Game」がまさにそう。
ピロピロギターからのちょっと大袈裟なイントロがもう80年代って感じでいい意味で鳥肌たった笑
開始30秒だけ聞いたらどこの80’sリバイバルバンドかよって思っちゃうけどそこはさすがWezer。イントロのハードロックサウンドからいつものWeezerにあまりにも違和感なく流れて行く。サビはパワーポップに歌い上げてクライマックスのサビに向かうまでのライトハンド奏法での盛り上げも80年代ハードロックぽくてテンション上がる。

哀愁漂うイントロからミドルテンポで曲が進んでいくパワーバラードナンバーの#②サビのメロディの充実度はさすがの一言。琴線に触れさせるね。アップテンポでリズミカルな#③へと続く。コロナと戦っている医療従事者の曲らしい。今、一番大変な思いをしているだろう医療従事者を勇気づけて応援している。ダイナミックなコーラスで曲が展開していくのが気持ちいい。感情に呼びかけるボーカルも趣深い。

よくメタルバンドとかハードロックバンドのバラードは名曲が多いって言われるけどそれをWeezerが体現してくれているのが#④。印象的なイントロからささやきかけるような優しいボーカルそして哀愁漂うギターソロ。まさに泣き虫ハードロックといえる一曲。

#⑥「Blue Dream」は、うん、オジーの「Crazy train」のオマージュだ笑
なんだろうな。クレイジートレインに間違いないんだけどWeezerぽさがすごい。オリジナルの良さはそのままにここまで自分たち風にアレンジできるってさすがだよな。

その後メタリカ風のバッキングから始まるヘヴィなナンバー#⑦などヘヴィな曲が欲しいなって思った時に入れてきてくれる気持ちよさ。さすがです。

本編最後の曲#⑩「Precious Metal Girl」はアコースティックなカントリーナンバー。心地よい静かな曲で綺麗に締め括る。

確かにハードロックアルバムなんだけど結局Weezerなんだよな。どんだけヘヴィな曲展開でもサビを聞けばあっWeezerだって思っちゃうもんな。本当にすごいバンドだ。今年一番リピートしてるアルバムのひとつになりました。Green DayとFall Out Boyと一緒にスタジアムツアーするらしいけど日本にも来てくれないかな。。。

WEEZER「Van Weezer」

Release : 2021

Genre : Rock

Country : United States

Lebel : WARNER MUSIC JAPAN

FEVER 333 “STRENGTH IN NUMB333RS”(2019)

ロードランナーからデビューしたFEVER 333。2017年結成の新人バンド扱いだがメンバーは今まで他のバンドでキャリアを積んできたツワモノ揃い。ボーカルのジェイソン・エイロン・バトラーはLetliveという2017年に解散したポストハードコアバンドで4枚アルバムを出している。ドラムのアリック・インプロタはプログメタルバンドNIGHT VERSES、ギターのステファン・ハリソンはエクストリームメタルバンドTHE CHARIOTという経歴を持つ。そんな3人で結成したFEVER 333はドラム、ギター、ボーカルというちょっと変則的な3ピース編成でベースはいない。飛ぶ鳥を落とす勢いで人気急上昇中。フジロックの初来日では衝撃的なライブパフォーマンスを見せ話題を集めた単独公演で再来日した際は朝の情報番組「スッキリ」に出演。スタジオでド派手に暴れるが礼儀正しい暴れ方に加藤浩次も絶賛、テレビの前の一般視聴者にも強烈な印象を与えたに違いない。その影響もあってか初単独公演はソールドアウト。世界中が今一番注目しているラウドバンドといっても過言ではない
2018年に1st EP『MADE IN AMERICA』でデビュー。政治的なメッセージを含んでおりかなりの衝撃を与えた。それから約一年、ついに1stデビューアルバムが完成した。
スリースリースリーのコールが鳴り響くイントラから幕開け。ヘヴィなギター、ノイズなどが飛び交う中ラップボイスがのりサビはメロディアスに歌い上げるリードトラック
#②はまるでリンキン・パークのよう。ドラムのグルーヴ力を魅せるミドルテンポな#③、ラップでテンポよく進んでいき印象的なサビで仕上げる④などとにかくサビのメロデイが突出している。Aメロ、Bメロ、サビへの流れが自然かつ間髪入れずに流れていくので聞いていて気持ちいい。唯一のバラードになる#など表現力豊かなボーカルも伺え懐の深さに驚かされる。サウンド的には真新しさはないいわゆるミクスチャーバンドだが楽曲の良さが目立つ。ライブパフォーマンスの話題が先行してしまうがアルバム全10どの曲もシングルカットしてもおかしくないほどクオリティが高い楽曲が並んでいる。効果的なノイズ、シンセ、バックコーラスなどが組み込まれ3ピースとは思えない音の厚みを感じる。まるで3ピースバンドのリンキン・パークといったところだろうか。どの曲もシンガロング必至のものばかりでライブ栄えするものばかり。久しぶりにヘビロテできるアルバムに出会えた印象。できるだけ早くライブを体感したいと思う。

Rating:9/10

 

FEVER 333「STRENGTH IN NUMB333RS」

Release Date : 2019/1/18

Genre : Rap Metal

Country : United States

Lebel : Roadrunner