YUNGBLUD “Weird!”(2020)

YUNGBLUD ”Weird!”


Release : 2021
Lebel : WARNER MUSIC JAPAN

①Teresa
②Parents
③Cotton Candy
④Strawberry Lipstick
⑤Mars
⑥Superdeadfriends
⑦Love Song
⑧God Save Me, but Don’t Drown Me Out
⑨Ice Cream Man
⑩Weird!
⑪Charity
⑫Acting Like That” (featuring Machine Gun Kelly and Travis Barker)
⑬It’s Quiet in Beverly Hills
⑭The Freak Show

UK出身の若きロックシンガーYUNGBLUDの前作『21st Century Liability』から2年ぶりの2ndアルバム。

自分は1stはまだ聞いたことがない。っていうのもYUNGBLUDを知ったのが最近でこのセカンドアルバムが初めて。ヤングブラッドを知ったのはこの曲

元々blink-182のドラマー、Travis Barkerが大好きでトラヴィスがコラボしてる作品とかはチェックするようにしていたんだけどこの曲でMachine Gun Kellyの隣に随分目立った格好いい人いるなって調べ始めたのがきっかけ。この曲MGK、トラヴィス、ヤングブラッドがいい具合に重なりあってエモーショナルでめちゃくちゃかっこいい。

そして今回のセカンドアルバム『Weird!

見た目からヤングブラッドのことをどこかMarilyn Manson的なダークな音楽性だと勝手に決めつけていたんだけどこのアルバムを聴いて全くの勘違いだった。アルバムを一通り聞き終えた時には童話を読んでいたかのようなファンタジーな世界観に包まれる。おとぎ話の映画のようなイントロからアルバムはスタート。ダークかつエモーショナルなボーカルが楽曲をより引き立たせる。メランコリックなからは一転ではキラキラしたポップナンバーを展開。ポップソングも難なく歌い上げ違和感がないどころかポップシンガーでも行けるじゃんと思うくらいしっくりくる。のようなカントリー調のバラードナンバーでは持ち味の幅広い声色を駆使し歌い上げたかと思えばのような広大な大地が目の前に浮かんでくる壮大なロックナンバーも聴かせてくれる。

では最強のトリオ、Travis BarkerMachine Gun Kellyをフューチャリングした『Acting Like That』をぶちかましてくれる。

『I Think I’m OKAY』でもそうだったけどこの三人が組むとなんでこんなにエモいロックな曲が作れるんだろう。今作のキラーチューン。
ジャンルがバラバラでまとまりがないように思えるが根柢にあるのはヤングブラッドのポジティブさだと感じる。ダークな曲、壮大なロックな曲、バラード曲、リズミカルなキラキラポップソングどの曲を聴いても強いポジティブ精神がひしひしと伝わってくる。見た目からもそうだけど一つのジャンルにとらわれず自分のやりたいことを思いっきりやって本人が楽しんでるのが聴いてる側にも伝わってきてこちらもハッピーな気持ちにさせてくれる1枚。まだ24歳恐ろしい才能だ。今後がますます楽しみ。

 

WEEZER “Van Weezer”(2021)

アメリカのオルタナティブロックバンドWEEZERの14枚目のアルバム。

Weezerの新譜がハードロックアルバムって情報を聞いて気になってたんだけどついに発売。

今まであまりWeezerって通ってこなかったんだけど何曲かは好きな曲あるし嫌いではなかった。ライブも3回くらい見たことがある。初めて見たのはアジカン主催のNANO-MUGEN FES。次に見たのはパンクスプリング。そして2年前のサマーソニック。ちゃんとフルで見たのはパンスプでヘッドライナー飾った時だけだったかな。当時は何でこんなポップなバンドがトリなんだよとか思ってたけどライブ自体は意外とよかった。
いわゆる必聴盤って言われてるデビューアルバムとかセカンドアルバムを聴いたときは全然刺さらなくてそれ以来追うこともなかったんだけど数年前にタワレコの店内で流れていた10枚目のアルバム「The White Album」の一曲目「California Kids」にものすごくハマっちゃって。なんか懐かしいメロディとポップサウンドがすごく心地よかったんだよね。それから進んでWeezer聴くようになったけ。そして今回のアルバム。

もうジャケットからVan Halen。自分はギターをプレイするわけでもないしリアルタイムにヴァンヘイレンを体験したわけでもないから安易に似てるとか言えないんだけど1曲目からなんか’’ぽい’’んだよね。ヴァンヘイレン好きな人からは知ったような口聞いてんじゃねえって言われそうだけどにわかメタルファンの僕からしたらぽく聞こえる。

#①「The End of the Game」がまさにそう。
ピロピロギターからのちょっと大袈裟なイントロがもう80年代って感じでいい意味で鳥肌たった笑
開始30秒だけ聞いたらどこの80’sリバイバルバンドかよって思っちゃうけどそこはさすがWezer。イントロのハードロックサウンドからいつものWeezerにあまりにも違和感なく流れて行く。サビはパワーポップに歌い上げてクライマックスのサビに向かうまでのライトハンド奏法での盛り上げも80年代ハードロックぽくてテンション上がる。

哀愁漂うイントロからミドルテンポで曲が進んでいくパワーバラードナンバーの#②サビのメロディの充実度はさすがの一言。琴線に触れさせるね。アップテンポでリズミカルな#③へと続く。コロナと戦っている医療従事者の曲らしい。今、一番大変な思いをしているだろう医療従事者を勇気づけて応援している。ダイナミックなコーラスで曲が展開していくのが気持ちいい。感情に呼びかけるボーカルも趣深い。

よくメタルバンドとかハードロックバンドのバラードは名曲が多いって言われるけどそれをWeezerが体現してくれているのが#④。印象的なイントロからささやきかけるような優しいボーカルそして哀愁漂うギターソロ。まさに泣き虫ハードロックといえる一曲。

#⑥「Blue Dream」は、うん、オジーの「Crazy train」のオマージュだ笑
なんだろうな。クレイジートレインに間違いないんだけどWeezerぽさがすごい。オリジナルの良さはそのままにここまで自分たち風にアレンジできるってさすがだよな。

その後メタリカ風のバッキングから始まるヘヴィなナンバー#⑦などヘヴィな曲が欲しいなって思った時に入れてきてくれる気持ちよさ。さすがです。

本編最後の曲#⑩「Precious Metal Girl」はアコースティックなカントリーナンバー。心地よい静かな曲で綺麗に締め括る。

確かにハードロックアルバムなんだけど結局Weezerなんだよな。どんだけヘヴィな曲展開でもサビを聞けばあっWeezerだって思っちゃうもんな。本当にすごいバンドだ。今年一番リピートしてるアルバムのひとつになりました。Green DayとFall Out Boyと一緒にスタジアムツアーするらしいけど日本にも来てくれないかな。。。

WEEZER「Van Weezer」

Release : 2021

Genre : Rock

Country : United States

Lebel : WARNER MUSIC JAPAN

MACHINE GUN KELLY「Tickets To My Downfall」(2020)

今ヒップホップ界で一番勢いがあるといっても過言ではないMGKことMACHINE GUN KELLYの通算5枚目のアルバム。

実はこのアルバムまで一度も聞いたことがなかったMGK、なぜ聞いてみたかってドラムをたたいてるのがまさかのBlink 182のTravisってことを知ったから!なぜトラヴィス!?って思ったけどよくよく考えたらヒップホップ界隈と昔から関係が深かったってこと思い出した。

なんで今作を聴いたかって…

まさかのポップパンクアルバムだったから

このニュース見た時頭が??になった

バリバリのヒップホップの人だと思ってたからまさかのポップパンク!?って衝撃を受けた。しかもプロデューサーがTravisなら悪いわけがないよね。ICE TがBODY COUNTやってるみたいにガチヒップホップの人がロックバンドやるとかっこいいいこと多い気がする。ドラゴンアッシュしかり笑

MGKがつるんでるメンツを見ても元々ロックも好きなんだろうね、Mötley Crüeの自伝映画「ザ・ダート」でトミー・リー役を演じてたし。見た目もガッチガチのヒップホップの人ってよりはエモとかスクリーモバンドにいそうな感じだし顔もかっこいいからこういう音楽やってもかなり様になってる。

そんなこんなで期待大で聞いてみたんだけど…

めっちゃくちゃいい!!!!

①「Title Track」
疾走感溢れるメロコアナンバーで幕開け。落ち着いたギターのイントロから疾走感増して激しくなっていくのってテンション上がるよね。題名通り一曲目から今回はロックで行くぞ!っていうMGKの気持ちがくみ取れる爽やかで気持ちの良いストレートなナンバー。

②「Kiss Kiss」
甘酸っぱいポップナンバー。KISS!!KISS!!ってサビが少し恥ずかしい気がするんだけど(自分だけw)メロディアスですぐ耳に入ってくる。MGKってルックスがイケメンだからこういう曲歌っても様になるよな。。うらやましい。

③「Drunk Face」
神妙なメロディーで始まるしっとりした曲。

④「Bloody Valentine」
しっとりした曲からこの爽快ポップパンクなキラーチューン。もうありがとうって言いたくなるくらい王道なポップパンク。徐々にスピード感増してサビで盛り上がる感じ大好きです。
MGKの声ってヒップホップ歌ってる時はわからないけどかなり爽やか。こういうポップロック調の曲によく合う。

⑤「Forget Me Too」
Halseyがフューチャリングしてる曲。
まじかっこいいい!!!
曲の出だしから疾走感あって気持ちいいんだけどHalseyの声がポップパンクにめっちゃあってる!!最初から最後までスピード感落ちることなく突っ走る。そこに乗る二人の勢いある声が気持ちいい。。
二人で掛け合ってる最後のサビなんて最高。このアルバムで一番聞いてる曲に間違いない。

 

⑦「Lonely」

哀愁漂うパワーバラード。こういうシリアスな曲も歌えるのは強い。

⑧「WWIII」

このアルバムで最速ナンバー。終始スピード感があっていいね!

⑩「Concert for Aliens」

これぞポップパンクって感じの曲。PVにも出てるけどトラヴィスのドラム最高です。テンポのいいドラミングから溜めを作ってのドラミング全てがかっこいいんだよな。当たり前だけどちょっとBLINKぽくなるよねw
トラヴィス節全開の一曲。

⑪「My Ex’s Best Friend」

某チェーン店の蕎麦屋で食べてたらUSENで流れててびっくりしたミドルテンポな曲。いい具合に本業のヒップホップも混ざっててかっこいいんだよね。フューチャリングはアメリカのシンガーソングライターBlackbear。

⑫「Jawbreaker」

こちらも⑪と同じくミドルテンポな曲。印象的な”Jawbreaker♪”ってう歌いまわしがポップでメロディアスで印象に残る。

 

あっという間にダレることなく聞けるアルバムだった。一曲一曲クオリティが高いから捨て曲が無い。というかトラヴィスのドラムが好きすぎてちょっと補正かかってるけどかっこよすぎ!ロックはこのアルバムだけとかはやめてこれからもこの路線で出し続けて欲しいな(笑)

 

STRUNG OUT “Songs of Armor and Devotion”(2019)

Fat Wreck Chordsのカリフォルニア産高速メロディックハードコア番長STRUNG OUTの4年ぶり9枚目のアルバム。スピーディーでメロディアスでメタリックだからパンク好きもメタル好きも大好きなStrung Out!今年の7月には来日公演も決まっています。詳細はこちら

アルバムは軽やかな気持ちの良いベース音から開幕!爽快なギターリフ、手数の多いドラムの爽やかな疾走ナンバーでいつも通りの安心感を与えてくれる。時折見せる純情的なサビもStrung Outの持ち味の一つ。
シリアスな雰囲気のイントロからBPMが加速していく#②はサビのコーラスも相まってしっとりと聴かせてくれる。
そして#③これぞまってましたと言わんばかりのstrung out節炸裂な今作一のキラーチューン。メロディアスなイントロを一聴しただけで名曲だと確信できる。イントロを聴くだけで曇った視界が一気に晴れやかになるくらいの名イントロ。夏に聴くにはぴったりな暑さを吹き飛ばす爽やかなメロディでツインギターソロもグッとくるエモーショナルさで気持ちいい。アメリカのバンドってなんでこんなに爽やかな曲が作れるのか本当に不思議に思う。聞くだけでサンタモニカみたいなアメリカの壮大な海岸とかが背景に浮かんでくるんだよね、やっぱ住んでる環境、バックグラウンドが大きく関係してるんだろうけど日本のメロコアバンドを聴いてもなかなか背景が見えてくるバンドっていないんだね。こういうところって本当に羨ましい。スケボー乗れないけど乗れてる自分を勝手に妄想しちゃうくらい気持ちのいい曲。所々哀愁漂うメロディが入るのもグッとくる。終盤のツインリードギターも長くなく短くもなくちょうどいい尺で曲のテンションギアを一段階上げてくれる。
#③とは打って変わって静かな立ち上がりで哀愁サウンドを響かせてくれる#④
この対比もまたStrung Outの一つの武器。爽やかなメロコア一辺倒っていうバンドはたくさんいるけどStrung Outのように爽やかなものからカチッとメタリックな曲、それからグッとくる哀愁メロコア曲まで作れるバンドはなかなかいない。歌メロを中心に手数の多いギタープレイを挟むのに曲のバランスを崩さず雰囲気を大切にしながら進行していく様子にメロディを大事にしているバンドなんだなと実感する。
メロディックスピードメタルバンドのようなツインギターから幕開けする#⑤などメタル好きも唸らせるスピード感。小刻みなギターリフ、シンプルなドラミングでテクニックをひけらかすのではなくしっかりメロコア風に仕上げる器用さが目立つ。
静かなギターイントロからシリアスなメロディ、コーラスで不思議な雰囲気を漂わせるがサビではいつものメロディアスな歌メロを聴かせてくれる#⑦、スリリングなギターからのアップテンポな王道メロコアナンバー⑧、しっとり雰囲気で艶やかに歌い上げる#⑨など後半にかけても曲調を変えるなど飽きさせない姿勢が伺える。少ししっとりした曲が続いた中で#⑫のようなアップテンポで勢いがあるパワーソングでアルバムの活気を蘇らせる。
前半に比べ後半は印象に残る曲が少なかったが単調になることなくバラエティ豊かな楽曲が並びそこまでだれることはなかった。前作よりメロディの充実度が高く今作の方が好きになった。来日公演に備えてもっと聴き込みたい。

Rating:7/10

 

STRUNG OUT「Songs of Armor and Devotion」

Release Date : 2019/8/9

Genre : Merodic Hardcore

Country : United States

Lebel : Fat Wreck Chords

IN FOR THE KILL “In For The Kill”(2017)

以前からデビューアルバムが評判が良くいろんなところで噂を聞いていたIN FOR THE KILLを先日たまたまライブを見る機会があり楽曲の良さ、ノリ、演奏力、グルーヴ感がめちゃくちゃかっこよくてすぐにアルバムを購入。調べてみると元Metal Safariのメンバーがやってるバンドと知ってそりゃ好きなサウンドのはずだと納得。

静かな立ち上がりからどんどんスピードが加速するスラッシュナンバーから幕開け。切れ味鋭いギターリフ、疾走ツーバス、ボーカルInaの咆哮、安定したベースの重低音全てが聴いていて気持ちがいい。ハードコアサウンドを主体としながらもスラッシュメタルのようなギターリフで疾走していく。ただ爆走するだけではなく②「Serpent From Hell」のように随所にタメを作り曲の中でも疾走パート、シンガロングパートなどしっかり区別することで疾走一辺倒にならずリスナーを飽きさせない。

ミドルテンポなグルーヴィーな立ち上がりからボーカルを皮切りにだんだんとテンポが早くなっていく③「Berserk Song」はスラッシーなリフから駆け抜けてサビではシンガロング必至のシンプルなワード
で思わず腕を突き上げたくなる!長すぎず短すぎない楽曲のスピード感を落とさないギターソロもグッド。随所にNu Metalからの影響が感じられる。

特に④「Buried Alive」はP.O.Dなど2000年代初頭を思い出すNu Metal風のメロディでボーカルをサビもどこか懐かしくい印象を与えられる。Inaのボーカルはミドルナンバーだからと声色、スタ
イルを変えることなくシャウトで貫く。それが意外にも合っていい味を出している。激しいデスラッシュナンバーが続いてきてここでパワーバラードが入ることでアルバム全体にも良いフックをもたらしている。

ChimairaやFear Factory辺りを思い出す切れ味鋭いギターサウンドからモダンな展開で曲の多彩さが発揮されている古くもあり新しくもあるINFKサウンドを存分に楽しめるのが⑤「I Am a Stranger」
ハードコア、スラッシュメタル、Nu Metalから現代のモダンメタルまで上手く組み合わせだのがINFKサウンドだと感じる。

のっけからシンガロング必至のワードとグルーヴ感たっぷりでPanteraを思い起こすフレーズなどもあり思わずガッツポーズな⑥「Asphalt Mountain」

ゴリゴリベースからメロディアスなギターラインで曲が進行。随所に入る小刻みなギターリフがいいフックになりシンプルな王道デスラッシュナンバーの⑦などその後も勢い衰えることなくラストまで疾走し続ける!
全11曲38分休む暇のないあっという間の1枚。
懐かしさと新しさが融合しているどの年齢の人が聞いても楽しめるアルバムに仕上がっている。一曲一曲コンパクトに収められていてだれることも無く一気に聴けてしまう。個人的に最近のメタルコア系のバンドって難解なフレーズ入れたり、ちょっと不協和音鳴らして
みたり変拍子にしてみたりして個性を出そうとするけど逆にまとまらなくて印象に残らない曲に
なってるけどIFTKはそんな小細工はしないでシンプルにわかりやすく王道なサウンドで勝負してるのが好感持てるしモダンな新しさも上手く取り入れていて古臭さもない絶妙なバランスなサウンドだと感じた。ライブでは新曲も披露していたので早くセカンドアルバムを出して欲しい。

Rating:9/10

 

IN FOR THE KILL「In For The Kill」

Release Date : 2017/10/25

Genre : Metalcore

Country : Japan

Lebel : Reaper Entertainment/SPIRITUAL BEAST(国内)

 

【leave them all behind 2020】テキサスクロスオーバースラッシュPOWER TRIPを見てきました

Daymare Recordingsが主催の轟美重音シリーズ・ライヴ『leave them all behind』で来日したテキサスクロスオーバースラッシュPOWER TRIPのライブを見てきました。

恥ずかしながらこのレーベルのことCONVERGEとNEUROSISを招聘した去年のleave them all behindまで知らなかったんだけど持っているCDがDaymare流通だったり招聘するバンドが自分好みのものが多く最近注目しているレーベルの一つ。

今年のleave them all behindはどんなバンドを呼んでくれるんだろうって楽しみにしていたらまさかのCave In!そして関係性の深いOLD MAN GLOOM、そして海外メディアでセカンドアルバムが話題になって新世代クロスオーバーを牽引する存在になったPOWER TRIPっていう強力なラインナップ。
POWER TRIPは2018年の初来日を見逃して後悔しまくったから絶対見ようと思ってた!OMGも見たかったけど2日目だけ行くことに。

会場は恵比寿リキッドルーム。数年ぶりにリキッドルーム来たけど随分変わっててびっくりした。前なんてバーカウンターで喫煙OKで煙がもくもくしていてザ・ライブハウスって感じだったのに近年の喫煙の規制の流れか完全禁煙になってた。時代の流れですね。

会場に着いたのはちょうどCRYSTAL LAKEが始まる前。最近は海外フェスに呼ばれたりツアーしたりと国内外で大活躍のCRYSTAL LAKE。リリースは追っかけて聞いてたんだけどなかなかライブを見る機会が無くて2014年のSCREAM OUT FEST以来のクリスタルレイク。ボーカルは変わってなかったけど他のメンバーは結構変わってるのかな?シンセなどを用いてメロディアスながらメタリックなサウンドでかなり聞きやすいハードコアという印象。ボーカルのRYOもバトルジャケットを着こなしフロアを煽っている姿は様になっていた。この日のリキッドルームは音質がかなり良くて特にクリスタルレイクのドラムは凄まじく振動をガンガン肌で感じることができた。客入りが悪くフロアがスカスカで少し残念だったがシンガロングパート、モッシュパートなどの区別がわかりやすい楽曲でCLを知らない人でもウケは良く2018年に亡くなったCave InのベーシストCaieb Scofieldに捧げた「Devilcry」、哀愁漂うギターから始まる「Apollo」など最新アルバムから多く聞けて満足。一番好きな曲「Lost in forever」が聞けなかったので今度は単独公演に行ってフルセットで見たい。

CLが終わって転換時間30分くらいでお目当てのPOWER TRIPが登場!!CLの時で今日の音響は良いことが分かっていたので自然と期待は膨らんでいた。会場も始まる前には6割くらいは埋まっていたかな?真ん中の方はスカスカだったけど前方もギュウギュウではなく余裕があるくらいだった。暗転していよいよスタート。

 

ファーストアルバムからのリードトラック「Manifest Decimation」で幕開け!クリスタルレイクの時は音圧が凄く特にドラムの音量が大きく耳が痛いくらいの迫力のある音響だったけどPOWER TRIPはちょうどいい塩梅の音圧でギターリフなどタイトな音でとても聞きやすい。ライブ映像でしか見たことなかったけどボーカルのRiley Galeがかっこよすぎる。もっと太っているイメージがあったけどやせ型でロングスリーブのトップス、キャップ、スニーカースタイルが様になっててめちゃくちゃかっこいい。久しぶりにカリスマ性のあるフロントマンを見た気がした。
ギターも派手なリアクションは無いにしろザクザクリフをタイトに刻んでいく姿がかっこいい。一曲目からダイバーが出現するなど盛り上がりまくり。なだれ込むようにバンドを飛躍させたセカンドアルバムから「Firing Squad」へと続く。ギターリフの切れ味のよさに身体が自然とうずく。Rileyもステージ左右を行ったり来たりしてサークルピットを要求したりとフロアを煽り会場を完全に支配していた。三曲目には新曲「Hornet’s Nest」を披露。配信限定シングルだと思っていたけど会場でソノシートが1000円で売られていてもちろん購入!音源だけ聞いてた印象だと地味な印象を受けたけどめちゃくちゃ盛り上がるライブ栄えする曲で印象が180度変わった。その後も2ndの曲を中心に淡々とライブが進んでいく。
「Executioner’s Tax (Swing of the Axe)」はイントロが流れた瞬間大歓声。Rileyもオーディエンスの声援に答えるかのようにフロアに降りてきて歌う歌う。比較的静かだったオーディエンスもダイバーが出現するなどこの日一番の大盛り上がり。POWER TRIPの日本での人気の高さも伺えた瞬間だった。
最後まで休む暇を与えず「The Hammer of Doubt」で締めくくり。アンコールなしの全10曲約40分弱のステージだったけど大満足のステージ。初めて見て思ったのはフロントマンRileyのカリスマ性。キャップをかぶったり置いたりキャップのツバを直す仕草、靴紐を結ぶ姿ですらかっこいい。テキサスに誇りを持っていることも伺えた。オーディエンスの煽り方も完璧でこれからどんどんビックになっていくことは間違いないと確信できるパフォーマンスだった。終演後にフロアに降りてきて一人一人と握手を交わす姿やTwitterでの発言などを見てても人格者であることがわかる本当に素敵な人だった。欲を言えばDivine Apprehensionとか聞きたい曲はまだまだあったけど次回の来日の時の楽しみにしておこう。

予定があってCave Inを見ることができなかったのだけが心残りだけどとても満足できるイベントだった。

そういえば会場にフライヤーが貼ってあったけどSUMAC来日決まったのね。次回のライブはこれだな。

 

CRYSTAL LAKE “HELIX”(2018)

国内のメタルコアバンドでまず思いつくのがCROSSFAITH。国内外での人気、知名度的にも頭一つ抜けた存在だと思う。しかし最近海外で活躍している国内バンドがもう一つそれがCRYSTAL LAKE。今まであまり聞いてこなかったんだけど初期の頃少し聞いた時はよくあるハードコアバンドって印象だった。確かに演奏も上手いしかっこいいんだけどこれじゃ海外進出は難しいんじゃないかと当時は思ってたけどこのアルバムに収録されている「Lost in forever」を聞いてガラッと印象が変わった。スケール、サウンド、メロディどれを取ってもライブハウスでは収まりきらない壮大な曲で驚かされた。

ノイズ的シンセから強烈なブラストビートで幕開け。ボーカルの咆哮、タメのあるモッシュパートなどリスナーを揺さぶる強烈なサウンドで熱くなる。想像ではもっと正統派なハードコアバンドだと思っていたけどシンセなどを効果的に使ってクロスフェイスのようなキラキラサウンドとまではいかないけど今どきなメタルコアサウンドに仕上がっている。
勢いそのままに激しさの中にもメロディが透き通っていてシンセも組み合わさりブレイクダウンパートもあるなど疾走一辺倒にならない曲展開で飽きがこない③への流れも完璧。
④は
リンプビズキット風なラップメタルをもっと激しくハードコア寄りにしたトラック。切れ味鋭いザクザクギターリフとグルーヴ感たっぷりのドラムのミドルテンポナンバー。
そしてこのアルバムのキラーチューンと言っても過言ではない⑤。イントロのメロディを聴いただけでもう名曲だということを確信できる。ハードコアバンドではなかなか表現することができない壮大なメロディをクリスタルレイクは作ることができる。ボーカルの激しいAメロBメロのヘヴィさから一転サビではスケール感が壮大なメロディアスに歌い上げる。女性ボーカルも合わさりハードコア、メタルの枠に囚われないクリスタルレイクの姿勢が伺える。様々な音楽を吸収してジャンルにとらわれない独自のサウンドを作り上げている。
シンガロング必須の合唱パートあり泣きのギターソロありスピードナンバーありミドルテンポのグルーヴナンバーありとバラエティ豊かな曲がこのアルバムには詰まっている。最後まで飽きるダレることなく聞けるのも魅力の一つ。日本にもこんなすごいバンドがいるんだって再認識した1枚になった。過去作品も遡って聞いてライブも近いうちに見に行きたいな。

Rating:8/10

Release Date : 2018/11/28

Genre : Metalcore

Country : Japan

Lebel : CUBE RECORDS

【Live Report】SUMMER SONIC 2019 東京初日に行ってきました。

なんだかんだでほぼ毎年行っているサマーソニック。

ラウドパークが無き今、メタル系のアーティストを大きい会場で見れるのってサマソニくらいしかないわけで(ダウンロード、ワープドとか最近は開催されているけれど)今年も行ってきました。

今年は20周年ってことで3DAYS開催。ラインナップはというと、、一日目はごちゃ混ぜ、二日目はロック系、三日目はクラブ、DJ系という印象。気になるメタル枠はというと一日目にMichael Monroe、LOUDNESS。二日目にBRING ME THE HORIZONってぐらいでほぼ皆無。それでも二日目にはレッチリやらランシドやらダムドが出るから行きたかったんだけどチケットが一瞬でソールドアウト。三日目も結構あっという間にソールドアウト。仕方なく残った一日目を買うことに。これだけは絶対見たい!っていうのが無いっていうなんで行くの?状態だけどフェスで普段聞かないようなジャンルの音楽を聴くのは新鮮だしフェスの雰囲気を味わえるだけで楽しいからまあいっかって感じで参加を決意。

一日目のヘッドライナーはまさかのB’z!サマソニの20年の歴史で初の国内ヘッドライナー!!洋楽ファンからしたら何だよって思うかもしれないけど国内勢で飾れるのなんかB’zかXしか考えられなかな。三日目のDJ陣は置いておいて今回のサマソニは人気邦楽アーティストの出演が目立つ。いわゆるロキノンバンドがめちゃくちゃクレジットされたのが今回のサマソニ。RADWIMPSをはじめWANIMA、10-FEET、マキシマムザホルモン、[ALEXANDROS]、MAN WITH A MISSION、BABYMETALなど単独で余裕でアリーナ埋めちゃうようなバンドが勢ぞろい。ロキノンファンからはロッキンよりサマソニの方がメンツがいいって言われてたぐらいの国内勢の充実ぶり。だから今回のサマソニはいつもと客層も洋楽ファンより邦楽ファンの方が多かった印象。みんなが来ているバンTを見るとロッキンとか邦楽のバンドのTシャツが多かった。三日間ソールドアウトしたけど邦楽バンド勢のおかげだと個人的には思うw
洋楽だけじゃもう集客も厳しいんだろうね寂しいけど、、来年は東京オリンピックでサマソニ開催しないけど次回のサマソニも今年みたいにヘッドライナーは大物洋楽アーティストであとは国内の人気アーティストをまとめて集客を狙うのかななんて今後のサマソニの方向性が見えた気がした。

そんなことはどうでもよく、会場に着いたのは13時。ダウンロードフェスティバル依頼半年ぶりの海浜幕張駅に到着。ここ数年めちゃくちゃ炎天下の中でやってたイメージだったけどこの日は台風の影響もあって風がめっちゃ強い。日差しも出ていなくてそんなに暑くない(蒸し暑さはあったけど)
ビールも気持ちあまりおいしくないwあまりの強風でビーチステージは中止。HY見る予定だったのに残念…なんか堂本剛を見る為だけにサマソニに参加したなんて話声も聞こえてきてその人たちは本当にご愁傷様です…後から知ったんだけどサマソニ大阪は設営が間に合わなくてキャンセル多発で暴動レベルの騒ぎだったみたいだね。。
リストバンドの交換を終えてひとまずメインアリーナへ。

WANIMA

まずメインステージについて演奏中だったのが日本のロックバンドWANIMA。実は一回だけ見たことがあってストリートファッションの雑誌のライブイベントだったんだけど新木場STUDIO COASTの外に小さいステージ作ってそこで演奏してた。最初はPIZZA OF DEATHから毛色の違う懐かしい感じのサウンドを響かせる新人が出てきたななんて思ってたんだけどいつの間にかに紅白出場とアリーナバンドになっていた。ドラマの主題歌など聞いたことのある曲もあって結構楽しめた。夏に合うさわやかな曲が多くて観客もノリノリ。演奏している三人の姿は小さいステージで演奏していた姿と変わっていなくていいなと思ったけどまだアリーナで演奏するのは早いかなと少しスケールの小ささも感じた。それでも彼らの地元のことを歌った「1103」は哀愁漂うサウンドでグッときてかっこよかったな。

YUKI

次に見たのが同じくメインマリーンステージでJPOPの歌姫YUKI。初めて見たんだけどこの人何歳だよってくらい若いw後で調べたら47歳らしい。。恐るべき。。ふわふわな白い衣装の天使のような装いに会場からも「かわいい!!!」の声が連発。しかもほとんど女性の観客の声援なんだよね。同姓ファンが多いのは意外だった!曲は「JOY」くらいしかわからなかったんだけどYUKIの独特なステージパフォーマンスとフェス仕様のセトリだったのかアップテンポな曲が多くて思いのほか楽しめた。

 

ここで一旦昼食を取ることに。いわゆるソニ飯の屋台がいろいろ立ち並ぶ中気になった店が…

  ”ロケットチキン”

名前もいいんだけど一番気になったのが旅猿(岡村隆史と東野幸治が旅する番組)の取材を受けたことがあると看板に書かれている!!!旅猿ファンとしては食べなければいけないと思いチキン3ピースとポテトを注文!!!

じゃーん!!タルタルソースたっぷりのカラアゲ。外はサクサク、中はふわふわ!ポテトにもしっかり味がついていて美味しい!!茅ケ崎に店舗があるらしいから今度絶対に行こう。
お店のHP↓
https://www.rocket-chicken.com/

腹ごしらえも済ませ後半戦へ

SABRINA CARPENTER

場所をマウンテンステージに移しサブリナカーペンターに!女優もやっていて歌手もやるっていうよくあるパターンだけどとても透き通った歌声をしていてマウンテンステージがほんわか温かみのある空間に。黄色い声援が上がっていてこちらも女性ファンが多かった印象。

MICHAEL MONROE

サブリナカーペンターを途中で切り上げてレインボーステージへ。待ってました!俺たちのマイケルモンロー!!!客入りは少なかったけどそんなのは関係ない。やっぱりロックスターなんだよな、正直マイケルモンローのファンはほとんどいなくて邦楽ロックファンがそこのステージで休憩してるって感じだったんだけどフロアに降りて煽ったりしてその場にいた全員を盛り上げていた。その場には聞いたことない見たことがない人がたぶん大半だったけどみんな笑顔に変えていた。さすがはマイケルモンロー。次から次へと誰でもノリやすいロックナンバーを立て続けに演奏して終始盛り上げていた姿はさすがとしか言いようがなかった。今度は単独公演で見たい。

RITA ORA

マイケルモンローを途中で切り上げて連れが絶対見たいと言っていたRITA ORAの出演するマウンテンステージへ移動。正直予習もしてなかったし曲も全く聞いたことが無かったので全部が初だったわけだけどこれが大当たり。今回のサマソニで見たアーティストの中で一番スケールが大きくて圧倒的だったのがこのRITA ORA。歌唱力も圧倒的なんだけどバックの映像、周りのダンサーなど演出が凝っていて見入ってしまった。次から次へと目まぐるしく変わるステージングに魅了させられて帰って速攻アップルミュージックでダウンロードしたw
帰ってから知ったんだけどライブで聞いていいなと思った曲はアヴィーチとのコラボ曲だった。やっぱ偉大だったんだな。

LOUDNESS

B’zに行こうか悩んだんだけど今回はポップミュージシャンばかり見ていてヘヴィなサウンドを欲したから締めはラウドネスに!!!!!もうねステージ移動してる時から高崎晃の爆音ギターが聞こえてくるの(笑)さすがぶれないよね。そして会場に入ったら客入りは悪かったんだけどみんな耳ふさいでるの(笑)もう最高だよね。客層だっていつもと違うし完全にアウェーなステージだったはずなんだけどいつもと変わらないスタイルでメタル魂を貫くラウドネスは本当にかっこよかった。爆音に耐えられない客がどんどんステージを後にしていって少なくなっても媚びることなく自分たちのサウンドを貫く姿は本物だった。最新アルバムから古い曲までバランスの良いセットリスト。最後のCLAZY DOCTOR→S.D.I.で完全に燃え尽きて(耳も死んで)今年のサマソニに幕を閉じた。

 

今回は自分の聞かないようないろんなアーティストが見れてとても楽しかったしいろいろ聞いてみようと思えてよかった。再来年の開催を楽しみに待ちたいと思います。

FEVER 333 “STRENGTH IN NUMB333RS”(2019)

ロードランナーからデビューしたFEVER 333。2017年結成の新人バンド扱いだがメンバーは今まで他のバンドでキャリアを積んできたツワモノ揃い。ボーカルのジェイソン・エイロン・バトラーはLetliveという2017年に解散したポストハードコアバンドで4枚アルバムを出している。ドラムのアリック・インプロタはプログメタルバンドNIGHT VERSES、ギターのステファン・ハリソンはエクストリームメタルバンドTHE CHARIOTという経歴を持つ。そんな3人で結成したFEVER 333はドラム、ギター、ボーカルというちょっと変則的な3ピース編成でベースはいない。飛ぶ鳥を落とす勢いで人気急上昇中。フジロックの初来日では衝撃的なライブパフォーマンスを見せ話題を集めた単独公演で再来日した際は朝の情報番組「スッキリ」に出演。スタジオでド派手に暴れるが礼儀正しい暴れ方に加藤浩次も絶賛、テレビの前の一般視聴者にも強烈な印象を与えたに違いない。その影響もあってか初単独公演はソールドアウト。世界中が今一番注目しているラウドバンドといっても過言ではない
2018年に1st EP『MADE IN AMERICA』でデビュー。政治的なメッセージを含んでおりかなりの衝撃を与えた。それから約一年、ついに1stデビューアルバムが完成した。
スリースリースリーのコールが鳴り響くイントラから幕開け。ヘヴィなギター、ノイズなどが飛び交う中ラップボイスがのりサビはメロディアスに歌い上げるリードトラック
#②はまるでリンキン・パークのよう。ドラムのグルーヴ力を魅せるミドルテンポな#③、ラップでテンポよく進んでいき印象的なサビで仕上げる④などとにかくサビのメロデイが突出している。Aメロ、Bメロ、サビへの流れが自然かつ間髪入れずに流れていくので聞いていて気持ちいい。唯一のバラードになる#など表現力豊かなボーカルも伺え懐の深さに驚かされる。サウンド的には真新しさはないいわゆるミクスチャーバンドだが楽曲の良さが目立つ。ライブパフォーマンスの話題が先行してしまうがアルバム全10どの曲もシングルカットしてもおかしくないほどクオリティが高い楽曲が並んでいる。効果的なノイズ、シンセ、バックコーラスなどが組み込まれ3ピースとは思えない音の厚みを感じる。まるで3ピースバンドのリンキン・パークといったところだろうか。どの曲もシンガロング必至のものばかりでライブ栄えするものばかり。久しぶりにヘビロテできるアルバムに出会えた印象。できるだけ早くライブを体感したいと思う。

Rating:9/10

 

FEVER 333「STRENGTH IN NUMB333RS」

Release Date : 2019/1/18

Genre : Rap Metal

Country : United States

Lebel : Roadrunner

BAD RELIGION “Age of Unreason”(2019)

来年結成40周年を迎える元祖メロディックハードコアバンドBAD RELIGIONの6年ぶり17枚目のフルアルバム。

結成40周年ってすごすぎる。このバンドを知ったのは高校生の頃海外に行ったときにBAD RELIGIONのバンTを着ている伯父様がいてなんだあのかっけーTシャツは!?バッド宗教とか超クールなんて思いながら調べたのがきっかけ。もっと極悪のサウンドのバンドだと勝手に思い込んで聞いてみたらさわやかなインテリチックな哀愁メロコアサウンドに一発ノックアウト。それから聞き続けているバンドです。

そんな思い出のBAD RELIGIONの最新作。1曲目からドラムのリズミカルなビートから始まる疾走ナンバーで幕開け。若手にはまだ負けないぞという大ベテランのエネルギッシュな曲に脱帽。グレッグ・グラフィンもボーカルも年々渋さを増していき声を聴いただけで哀愁感と安心感に包まれる。1曲目のスピード感をそのままに先行公開された#②「My Sanity」に続く。もうイントロを聞いた瞬間にガッツポーズ。とても2010年代とは思えない哀愁サウンドでイントロからギターで泣かせてくれる。これだよこれ。決して古臭いとかそういうことではなく真新しさも何もないんだけどリスナーが求めているサウンドをバンドは熟知している。サビの優しさ溢れるグレッグのボーカルにまた惚れこんでしまう。ストレートなナンバーの数々にメロコアってこういうサウンドだったよなと懐かしい思いにさせてくれる。それはやはりメロコアで大事なのはテクニカルさでもなくヘヴィさでもなくスピードでもなくメロディだということをBAD RELIGIONが再認識させてくれる。彼らの曲を聞いてると余裕のある心地よいメロディに包まれる。BAD RELIGIONの楽曲は小細工なしでいたってシンプルなのにリスナーに満足感を与えてくれる。それはバンドがメロディに絶対的な自信を持っているからに違いない。元祖メロコアの名に恥じぬ小細工なしのメロディで勝負してくれるから私たちリスナーも安心して聴けるのだろう。来年で結成40年を迎えるがこれからも私たちに心地よいメロディを提供してくれることは間違いない。

recommend→①②③④

Rating:9/10

Release Date : 2019/5/15

Genre : Merodic Hardcore

Country : United States

Lebel : WARNER MUSIC