CRYSTAL LAKE “HELIX”(2018)

国内のメタルコアバンドでまず思いつくのがCROSSFAITH。国内外での人気、知名度的にも頭一つ抜けた存在だと思う。しかし最近海外で活躍している国内バンドがもう一つそれがCRYSTAL LAKE。今まであまり聞いてこなかったんだけど初期の頃少し聞いた時はよくあるハードコアバンドって印象だった。確かに演奏も上手いしかっこいいんだけどこれじゃ海外進出は難しいんじゃないかと当時は思ってたけどこのアルバムに収録されている「Lost in forever」を聞いてガラッと印象が変わった。スケール、サウンド、メロディどれを取ってもライブハウスでは収まりきらない壮大な曲で驚かされた。

ノイズ的シンセから強烈なブラストビートで幕開け。ボーカルの咆哮、タメのあるモッシュパートなどリスナーを揺さぶる強烈なサウンドで熱くなる。想像ではもっと正統派なハードコアバンドだと思っていたけどシンセなどを効果的に使ってクロスフェイスのようなキラキラサウンドとまではいかないけど今どきなメタルコアサウンドに仕上がっている。
勢いそのままに激しさの中にもメロディが透き通っていてシンセも組み合わさりブレイクダウンパートもあるなど疾走一辺倒にならない曲展開で飽きがこない③への流れも完璧。
④は
リンプビズキット風なラップメタルをもっと激しくハードコア寄りにしたトラック。切れ味鋭いザクザクギターリフとグルーヴ感たっぷりのドラムのミドルテンポナンバー。
そしてこのアルバムのキラーチューンと言っても過言ではない⑤。イントロのメロディを聴いただけでもう名曲だということを確信できる。ハードコアバンドではなかなか表現することができない壮大なメロディをクリスタルレイクは作ることができる。ボーカルの激しいAメロBメロのヘヴィさから一転サビではスケール感が壮大なメロディアスに歌い上げる。女性ボーカルも合わさりハードコア、メタルの枠に囚われないクリスタルレイクの姿勢が伺える。様々な音楽を吸収してジャンルにとらわれない独自のサウンドを作り上げている。
シンガロング必須の合唱パートあり泣きのギターソロありスピードナンバーありミドルテンポのグルーヴナンバーありとバラエティ豊かな曲がこのアルバムには詰まっている。最後まで飽きるダレることなく聞けるのも魅力の一つ。日本にもこんなすごいバンドがいるんだって再認識した1枚になった。過去作品も遡って聞いてライブも近いうちに見に行きたいな。

Rating:8/10

Release Date : 2018/11/28

Genre : Metalcore

Country : Japan

Lebel : CUBE RECORDS

【Live Report】SUMMER SONIC 2019 東京初日に行ってきました。

なんだかんだでほぼ毎年行っているサマーソニック。

ラウドパークが無き今、メタル系のアーティストを大きい会場で見れるのってサマソニくらいしかないわけで(ダウンロード、ワープドとか最近は開催されているけれど)今年も行ってきました。

今年は20周年ってことで3DAYS開催。ラインナップはというと、、一日目はごちゃ混ぜ、二日目はロック系、三日目はクラブ、DJ系という印象。気になるメタル枠はというと一日目にMichael Monroe、LOUDNESS。二日目にBRING ME THE HORIZONってぐらいでほぼ皆無。それでも二日目にはレッチリやらランシドやらダムドが出るから行きたかったんだけどチケットが一瞬でソールドアウト。三日目も結構あっという間にソールドアウト。仕方なく残った一日目を買うことに。これだけは絶対見たい!っていうのが無いっていうなんで行くの?状態だけどフェスで普段聞かないようなジャンルの音楽を聴くのは新鮮だしフェスの雰囲気を味わえるだけで楽しいからまあいっかって感じで参加を決意。

一日目のヘッドライナーはまさかのB’z!サマソニの20年の歴史で初の国内ヘッドライナー!!洋楽ファンからしたら何だよって思うかもしれないけど国内勢で飾れるのなんかB’zかXしか考えられなかな。三日目のDJ陣は置いておいて今回のサマソニは人気邦楽アーティストの出演が目立つ。いわゆるロキノンバンドがめちゃくちゃクレジットされたのが今回のサマソニ。RADWIMPSをはじめWANIMA、10-FEET、マキシマムザホルモン、[ALEXANDROS]、MAN WITH A MISSION、BABYMETALなど単独で余裕でアリーナ埋めちゃうようなバンドが勢ぞろい。ロキノンファンからはロッキンよりサマソニの方がメンツがいいって言われてたぐらいの国内勢の充実ぶり。だから今回のサマソニはいつもと客層も洋楽ファンより邦楽ファンの方が多かった印象。みんなが来ているバンTを見るとロッキンとか邦楽のバンドのTシャツが多かった。三日間ソールドアウトしたけど邦楽バンド勢のおかげだと個人的には思うw
洋楽だけじゃもう集客も厳しいんだろうね寂しいけど、、来年は東京オリンピックでサマソニ開催しないけど次回のサマソニも今年みたいにヘッドライナーは大物洋楽アーティストであとは国内の人気アーティストをまとめて集客を狙うのかななんて今後のサマソニの方向性が見えた気がした。

そんなことはどうでもよく、会場に着いたのは13時。ダウンロードフェスティバル依頼半年ぶりの海浜幕張駅に到着。ここ数年めちゃくちゃ炎天下の中でやってたイメージだったけどこの日は台風の影響もあって風がめっちゃ強い。日差しも出ていなくてそんなに暑くない(蒸し暑さはあったけど)
ビールも気持ちあまりおいしくないwあまりの強風でビーチステージは中止。HY見る予定だったのに残念…なんか堂本剛を見る為だけにサマソニに参加したなんて話声も聞こえてきてその人たちは本当にご愁傷様です…後から知ったんだけどサマソニ大阪は設営が間に合わなくてキャンセル多発で暴動レベルの騒ぎだったみたいだね。。
リストバンドの交換を終えてひとまずメインアリーナへ。

WANIMA

まずメインステージについて演奏中だったのが日本のロックバンドWANIMA。実は一回だけ見たことがあってストリートファッションの雑誌のライブイベントだったんだけど新木場STUDIO COASTの外に小さいステージ作ってそこで演奏してた。最初はPIZZA OF DEATHから毛色の違う懐かしい感じのサウンドを響かせる新人が出てきたななんて思ってたんだけどいつの間にかに紅白出場とアリーナバンドになっていた。ドラマの主題歌など聞いたことのある曲もあって結構楽しめた。夏に合うさわやかな曲が多くて観客もノリノリ。演奏している三人の姿は小さいステージで演奏していた姿と変わっていなくていいなと思ったけどまだアリーナで演奏するのは早いかなと少しスケールの小ささも感じた。それでも彼らの地元のことを歌った「1103」は哀愁漂うサウンドでグッときてかっこよかったな。

YUKI

次に見たのが同じくメインマリーンステージでJPOPの歌姫YUKI。初めて見たんだけどこの人何歳だよってくらい若いw後で調べたら47歳らしい。。恐るべき。。ふわふわな白い衣装の天使のような装いに会場からも「かわいい!!!」の声が連発。しかもほとんど女性の観客の声援なんだよね。同姓ファンが多いのは意外だった!曲は「JOY」くらいしかわからなかったんだけどYUKIの独特なステージパフォーマンスとフェス仕様のセトリだったのかアップテンポな曲が多くて思いのほか楽しめた。

 

ここで一旦昼食を取ることに。いわゆるソニ飯の屋台がいろいろ立ち並ぶ中気になった店が…

  ”ロケットチキン”

名前もいいんだけど一番気になったのが旅猿(岡村隆史と東野幸治が旅する番組)の取材を受けたことがあると看板に書かれている!!!旅猿ファンとしては食べなければいけないと思いチキン3ピースとポテトを注文!!!

じゃーん!!タルタルソースたっぷりのカラアゲ。外はサクサク、中はふわふわ!ポテトにもしっかり味がついていて美味しい!!茅ケ崎に店舗があるらしいから今度絶対に行こう。
お店のHP↓
https://www.rocket-chicken.com/

腹ごしらえも済ませ後半戦へ

SABRINA CARPENTER

場所をマウンテンステージに移しサブリナカーペンターに!女優もやっていて歌手もやるっていうよくあるパターンだけどとても透き通った歌声をしていてマウンテンステージがほんわか温かみのある空間に。黄色い声援が上がっていてこちらも女性ファンが多かった印象。

MICHAEL MONROE

サブリナカーペンターを途中で切り上げてレインボーステージへ。待ってました!俺たちのマイケルモンロー!!!客入りは少なかったけどそんなのは関係ない。やっぱりロックスターなんだよな、正直マイケルモンローのファンはほとんどいなくて邦楽ロックファンがそこのステージで休憩してるって感じだったんだけどフロアに降りて煽ったりしてその場にいた全員を盛り上げていた。その場には聞いたことない見たことがない人がたぶん大半だったけどみんな笑顔に変えていた。さすがはマイケルモンロー。次から次へと誰でもノリやすいロックナンバーを立て続けに演奏して終始盛り上げていた姿はさすがとしか言いようがなかった。今度は単独公演で見たい。

RITA ORA

マイケルモンローを途中で切り上げて連れが絶対見たいと言っていたRITA ORAの出演するマウンテンステージへ移動。正直予習もしてなかったし曲も全く聞いたことが無かったので全部が初だったわけだけどこれが大当たり。今回のサマソニで見たアーティストの中で一番スケールが大きくて圧倒的だったのがこのRITA ORA。歌唱力も圧倒的なんだけどバックの映像、周りのダンサーなど演出が凝っていて見入ってしまった。次から次へと目まぐるしく変わるステージングに魅了させられて帰って速攻アップルミュージックでダウンロードしたw
帰ってから知ったんだけどライブで聞いていいなと思った曲はアヴィーチとのコラボ曲だった。やっぱ偉大だったんだな。

LOUDNESS

B’zに行こうか悩んだんだけど今回はポップミュージシャンばかり見ていてヘヴィなサウンドを欲したから締めはラウドネスに!!!!!もうねステージ移動してる時から高崎晃の爆音ギターが聞こえてくるの(笑)さすがぶれないよね。そして会場に入ったら客入りは悪かったんだけどみんな耳ふさいでるの(笑)もう最高だよね。客層だっていつもと違うし完全にアウェーなステージだったはずなんだけどいつもと変わらないスタイルでメタル魂を貫くラウドネスは本当にかっこよかった。爆音に耐えられない客がどんどんステージを後にしていって少なくなっても媚びることなく自分たちのサウンドを貫く姿は本物だった。最新アルバムから古い曲までバランスの良いセットリスト。最後のCLAZY DOCTOR→S.D.I.で完全に燃え尽きて(耳も死んで)今年のサマソニに幕を閉じた。

 

今回は自分の聞かないようないろんなアーティストが見れてとても楽しかったしいろいろ聞いてみようと思えてよかった。再来年の開催を楽しみに待ちたいと思います。

FEVER 333 “STRENGTH IN NUMB333RS”(2019)

ロードランナーからデビューしたFEVER 333。2017年結成の新人バンド扱いだがメンバーは今まで他のバンドでキャリアを積んできたツワモノ揃い。ボーカルのジェイソン・エイロン・バトラーはLetliveという2017年に解散したポストハードコアバンドで4枚アルバムを出している。ドラムのアリック・インプロタはプログメタルバンドNIGHT VERSES、ギターのステファン・ハリソンはエクストリームメタルバンドTHE CHARIOTという経歴を持つ。そんな3人で結成したFEVER 333はドラム、ギター、ボーカルというちょっと変則的な3ピース編成でベースはいない。飛ぶ鳥を落とす勢いで人気急上昇中。フジロックの初来日では衝撃的なライブパフォーマンスを見せ話題を集めた単独公演で再来日した際は朝の情報番組「スッキリ」に出演。スタジオでド派手に暴れるが礼儀正しい暴れ方に加藤浩次も絶賛、テレビの前の一般視聴者にも強烈な印象を与えたに違いない。その影響もあってか初単独公演はソールドアウト。世界中が今一番注目しているラウドバンドといっても過言ではない
2018年に1st EP『MADE IN AMERICA』でデビュー。政治的なメッセージを含んでおりかなりの衝撃を与えた。それから約一年、ついに1stデビューアルバムが完成した。
スリースリースリーのコールが鳴り響くイントラから幕開け。ヘヴィなギター、ノイズなどが飛び交う中ラップボイスがのりサビはメロディアスに歌い上げるリードトラック
#②はまるでリンキン・パークのよう。ドラムのグルーヴ力を魅せるミドルテンポな#③、ラップでテンポよく進んでいき印象的なサビで仕上げる④などとにかくサビのメロデイが突出している。Aメロ、Bメロ、サビへの流れが自然かつ間髪入れずに流れていくので聞いていて気持ちいい。唯一のバラードになる#など表現力豊かなボーカルも伺え懐の深さに驚かされる。サウンド的には真新しさはないいわゆるミクスチャーバンドだが楽曲の良さが目立つ。ライブパフォーマンスの話題が先行してしまうがアルバム全10どの曲もシングルカットしてもおかしくないほどクオリティが高い楽曲が並んでいる。効果的なノイズ、シンセ、バックコーラスなどが組み込まれ3ピースとは思えない音の厚みを感じる。まるで3ピースバンドのリンキン・パークといったところだろうか。どの曲もシンガロング必至のものばかりでライブ栄えするものばかり。久しぶりにヘビロテできるアルバムに出会えた印象。できるだけ早くライブを体感したいと思う。

Rating:9/10

 

FEVER 333「STRENGTH IN NUMB333RS」

Release Date : 2019/1/18

Genre : Rap Metal

Country : United States

Lebel : Roadrunner

BAD RELIGION “Age of Unreason”(2019)

来年結成40周年を迎える元祖メロディックハードコアバンドBAD RELIGIONの6年ぶり17枚目のフルアルバム。

結成40周年ってすごすぎる。このバンドを知ったのは高校生の頃海外に行ったときにBAD RELIGIONのバンTを着ている伯父様がいてなんだあのかっけーTシャツは!?バッド宗教とか超クールなんて思いながら調べたのがきっかけ。もっと極悪のサウンドのバンドだと勝手に思い込んで聞いてみたらさわやかなインテリチックな哀愁メロコアサウンドに一発ノックアウト。それから聞き続けているバンドです。

そんな思い出のBAD RELIGIONの最新作。1曲目からドラムのリズミカルなビートから始まる疾走ナンバーで幕開け。若手にはまだ負けないぞという大ベテランのエネルギッシュな曲に脱帽。グレッグ・グラフィンもボーカルも年々渋さを増していき声を聴いただけで哀愁感と安心感に包まれる。1曲目のスピード感をそのままに先行公開された#②「My Sanity」に続く。もうイントロを聞いた瞬間にガッツポーズ。とても2010年代とは思えない哀愁サウンドでイントロからギターで泣かせてくれる。これだよこれ。決して古臭いとかそういうことではなく真新しさも何もないんだけどリスナーが求めているサウンドをバンドは熟知している。サビの優しさ溢れるグレッグのボーカルにまた惚れこんでしまう。ストレートなナンバーの数々にメロコアってこういうサウンドだったよなと懐かしい思いにさせてくれる。それはやはりメロコアで大事なのはテクニカルさでもなくヘヴィさでもなくスピードでもなくメロディだということをBAD RELIGIONが再認識させてくれる。彼らの曲を聞いてると余裕のある心地よいメロディに包まれる。BAD RELIGIONの楽曲は小細工なしでいたってシンプルなのにリスナーに満足感を与えてくれる。それはバンドがメロディに絶対的な自信を持っているからに違いない。元祖メロコアの名に恥じぬ小細工なしのメロディで勝負してくれるから私たちリスナーも安心して聴けるのだろう。来年で結成40年を迎えるがこれからも私たちに心地よいメロディを提供してくれることは間違いない。

recommend→①②③④

Rating:9/10

Release Date : 2019/5/15

Genre : Merodic Hardcore

Country : United States

Lebel : WARNER MUSIC

RAMMSTEIN “Untitled”(2019)

ドイツの最強インダストリアルメタルバンドRAMMSTEIN、通算7枚目のアルバム。

フェスへの出演やツアーなどは行っていたが前作「Liebe ist für alle da」のリリースが2009年だから10年ぶりの新作。もちろん期待しかなかったけど見事に期待の遙か上を行くアルバムを作ってくれた。先行公開されていたリードトラック#①「Deutchlandから幕開け。Keyのスリリングな電子音からヘヴィなギターサウンド迫力のある硬いドイツ語のボーカルが入るRAMMSTEINサウンドは健在。いい意味で何も変わってない。ただ母国の名前を叫んでるだけなのにこの格好良さは何なんだろうか。映画のサウンドトラックのように壮大でドイツ語の意味もわからないのに自然と目の前に背景が浮かんでくる。Keyサウンドがいい味を出してサビではメロディアスに歌い上げる#②、女性の壮大なオーケストラから徐々にスピード感を増していきボーカルTimのバラエティ豊かな歌い回しが光るシンフォニックナンバー#③、エレクトリックなkeyがリズミカルに響きダンスミュージックのようなアップテンポナンバー#などアルバム前半からバラエティ豊かで結構お腹いっぱい。⑤⑥⑦と落ち着いたスローナンバーが続きクールダウン。#⑥はTim怒りに満ちた狂気的なボーカルでサビを歌い上げる迫力のナンバーアコースティックなサウンドで童話の語り口調のように優しい柔らかいボーカルで歌い上げる⑧、壮大でメロディアスなサビが印象的な⑨とバラードが続く。そして#⑩はこれぞRAMMSTEIN待ってましたと言わんばかりのヘヴィなギターリフとわかりやすいシンプルなリズムトラックでライブで定番曲になるだろうキラーチューン。今までも結構そうだったけど後半にキラーチューンが必ず1曲は入ってる印象。アルバム全体の荘厳な雰囲気をそのままに効果的なコーラスでダークかつ力強い独特な世界観を展開しつつアルバムは幕閉じ。

殺傷力のあるギターリフ、高圧的なボーカル、スリリングなKeyなどRAMMSTEINに求めているものが全て詰まっている。シンプルなリズムでわかりやすい攻撃的なサウンドはそのままにメロディライン、ボーカルの表現力もが過去最高に充実。粗削りな部分は削ぎ落されソリッドに進化した新たなRAMMSTEINが垣間見える1枚となっている。

追記:ニューアルバムでスタジアムツアーするみたいだけどもちろん日本公演はなし、、、もう海外で見るしかないね。。

recommend→①②⑩

Rating:9/10

Release Date : 2019/5/17

Genre : Industrial metal

Country : Germany

Lebel : Universal

【Live Report】DOWNLOAD FESTIVAL JAPANに行ってきました。

日本に初上陸したイギリス発ラウドロックの祭典DOWNLOAD FESTIVALに行ってきました!!

ダウンロードフェスとは何ぞやという人に

Download Festival

ダウンロード・フェスティバルDownload Festival)とは、イギリスのイングランド、レスターシャーにて行なわれている野外ロック・フェスティバルである。毎年の晩春時期に開催され、ライブ・ネイションが主催する。世界的に著名なサーキット場であるドニントン・パークを会場としており、同地では過去にオズフェストやモンスターズ・オブ・ロックが行われたことがあり、ダウンロード・フェスはその流れを踏襲して、ハードロック/ヘヴィメタルからミクスチャー・ロック、グランジやポップ・パンクまで広くラウドロック全般に特化したフェスとして開催される。*Wikipediaより引用

 

簡単に言うと激しい音楽が好きな人のフェスですね。最近では本国イギリス以外にもスペインとかフランスとかオーストラリアでも開催されています。さすがに規模は本国には劣るけど。そして今年ついに日本でも開催に!!ダウンロードオーストラリアの流れのバンドが日本にも来てくれたわけだけどヘッドライナーのオジーがキャンセルしてJudas Priest、Ghostが急遽追加になったりと開催直前までバタバタで客入りが正直心配だった。会場に着くまでは。。。

結論から言うと。。

めちゃくちゃ人入ってました

しっかりフルで見たかったバンドがSLAYERとJUDAS PRIESTだけだったので会場入りしたのはANTHRAXのライブが始まった時くらい。その時点でもうライブ会場の方は身動きが取れないくらいに埋まってた。完全に予想外の展開。正直客入り寂しいんだろうななんて思ってたからびっくり。あとで知ったんだけどソールドアウトで2万人以上入ってたらしい。そして何より雰囲気良かった!!某オズフェスとか某ワープドとか某ノットフェスとか今まで日本開催してきた海外フェスは結局アイドルや日本の集客力のあるバンドをクレジットしたりと客層がごちゃ混ぜなフェスになってたけど今回のダウンロードはマンウィズを除いて他は全部海外バンド、2ステージ制でバンド数は少なかったけどメタルファン納得のラインナップだったと思う。SUM41は系統が違うけどなんだかんだ通ってきた人が多いのか受けは良かった。会場のお客さんが今までラウドパークに行ってたであろう人が多くとても居心地が良かった(笑)

着いてからはスレイヤーまで会場をぶらぶら。5分歩けば知り合いに会うって感じだった。みんなメタルフェスの開催をやっぱり望んでるんだな。。ステージは二つだけど横並びではなくて前後にあるスタイル。ラウドパーク2011の時と同じ感じ。導線がかなり悪くステージエリアに行くのに一苦労。ステージに一番近いところがVIPエリアでその後ろから一般チケットのエリア。もちろんお金がなかったので見やすそうな一般エリアの後ろの方でスレイヤーを観戦しました。

日本ラストのSLAYER。初めて見たのはラウドパーク2006の時だからもう13年前になるのか。それからラウドパークだけでも3回、海外で1回見てるから個人的に6回目のスレイヤー。まあいつ見ても貫禄のあるステージを披露してくれるし圧倒的音圧だしいつも一緒っていえば一緒なんだけどやっぱ最後だとこみ上げてくるものがある。そこにはハンネマンはいないしゲイリーホルトだけど本当にゲイリーホルトで良かったなって感じた。スタートはここ数年おなじみの「Repentless」、メインソングライターのハンネマンが亡くなった後の曲だけどちゃんと意思は引き継がれているのが感じ取れる名曲で最高の幕開け。かなり後ろの方で見てたからわからなかったけどサークルピットも結構できてたみたい。そのあともキャリアを総括するように様々な曲を披露。ライブを見ててまだまだ衰え知らずで全然現役でやっていけるじゃんって思って見てたけど最後の曲「Angel Of Death」が終わり立ち尽くして観客を見つめるトム・アラヤの顔を見たら本当にこれで最後なんだなってことを実感させられた。そして手紙をもって最後のMC。日本語で丁寧に「またね」って。会場の8割は泣いてたと思う(笑)ダウンロードに行くのをぎりぎりまで悩んでたけど本当に行って良かったって思った瞬間でした。

そして今回オジーのキャンセルで急遽男気溢れる参加表明でトリを引き受けてくれたJUDAS PRIEST!!!

こちらは数年前のラストツアーから奇跡の復活劇で現役に復活してくれたレジェンド(笑)

去年のWACKEN、日本ツアーそして今回のダウンロードと1年に3回も見てるんだけどロブおじさんの驚異的復活に驚かされるばかり!!ダウンロードが一番声が出ていたと思う。新譜の曲中心に去年の来日ツアーとはセトリを変えてきてなかなかマイナーなセトリだった気もするけどレア感があって良かった!途中ロブおじさんも疲れが見えたけど本編最後のPainkillerからThe Hellion、Electric Eye、Breaking the Law、Living After Midnightと息を吹き返しての畳みかけはすさまじかった。こちらはやれるとこまで現役でいて欲しいなと思いました。

なんだかんだで大成功なダウンロードジャパンだったのではないでしょうか。公式によると来年も開催予定みたいなので1日開催でいいのでこれくらいのメンツを集めて頂いて毎年開催していってくれればいいなと思います!!!ラウドパークももちろん復活してほしいけどね。。。来年も楽しみに待ってます!!!!!

 

そういえばなぜか会場にDRAGONFORCEのフレデリックがいたのには笑いました。

 

IN FLAMES “I, the Mask”(2019)

スウェーデン出身メロディックデスメタル四天王IN FLAMS、前作「Battles」から約2年半ぶり13枚目のスタジオアルバム。
メロディメーカーのイェスパーが抜けてから音楽性がメロディックデスメタルからオルタナティブメタルに変わっていき前作はキャッチーながらアグレッシブさも失わず大衆にアピールできるアリーナサウンドを響かせた一枚だった。アンダースのクリーンボーカルもアルバムを重ねるごとに進化し歌メロな曲が目立つようになってきた。初期の頃からのファンにとっては受け入れがたいサウンドかもしれないが今までのアルバムを聴いていくと順当に進化したサウンドだと感じる。

今作も前作の延長戦上のオルタナティブ方面に向かうと思ったがIN FLAMESは予想を遥かに超えてキャリア集大成のアルバムを作り上げた。先行公開された#②「I,The Musk」でスピーディーかつヘヴィなサウンドで名盤「Come Clarity」を彷彿させるような楽曲に今回は期待できると思った人も少なくないはず。だけどそこはやっぱりIN FLAMES。期待通りにはいかない。アルバム全体を通すと速い曲はこの一曲のみ。ミドルテンポな楽曲が大半を占めている。しかし一つ一つの曲に初期のインフレイムスを感じさせるギターリフ、メロディが散りばめられている。今の楽曲は昔の楽曲とは180度違うのにインフレイムスだと認識できる。メロディックデスメタル期、アメリカを意識したモダンサウンド期、そして今のオルタナティブ期全てのいいとこ取りをしたのが今回のアルバムだと感じる。アンダースのスクリーム、クリーンボイスが著しく成長して今ではバンドの1つの武器になっている。このボーカルの進化が楽曲の幅を広げて#⑦「We will remember」#⑪「All My Pain」のような哀愁漂うパワーバラードにも現れている。ここ数作の中では最高にスクリームパートが多くヘヴィなギターサウンドそして手数の多いドラミングが目立ちメタル以外の何者でもないが聴き疲れしないメロディアスさ飽きさせない曲構成は流石の一言。#③「Call My Name」、#⑨「Burn」のような近年見られるシンガロングを意識させた合唱アリーナソングもクオリティが高くライブでの受けは間違いない。
どの楽曲も一つの枠にとらわれないインフレイムスらしいキャリア集大成と言えるサウンドに脱帽。またメタルの一つの完成形を見せつけられた。次作で今度はどんな新しいサウンドを聴かせてくれるのか今後のインフレイムスにも期待せざる得ない1枚。

recommend→②③⑦⑨

 

Rating:9/10

 

IN FLAMES「I,The Mask」

Release Date : 2019/3/1

Label : Nuclear Blast

 

 

 

 

 

 

【Live Report】NICKELBACK JAPAN TOUR 2019 武道館公演に行ってきました。

NICKELBACK JAPAN TOUR 2019 武道館公演に行ってきました!!

 

去年のサマソニ以来の来日。サマソニは行けなかったので個人的には2015年のNo Fixed Address Tourを東京体育館で見た以来約4年ぶりのニッケルバック!過去に2009年の新木場STUDIO COAST、2012年の武道館と見てきたので今回で4回目。いつ見ても名曲のオンパレードだしライブ上手いしで楽しいんだよな。始めて見た新木場公演から着実に日本での人気も上がっていって武道館レベルで安定したのは嬉しい。

開演20分くらい前に武道館に到着してみると会場は8割くらいの埋まり具合。SS席はソールドアウトしてたからアリーナ席はいい感じに埋まっていました。自分は2階席でギターのライアン・ピーク側。Steven Tylerの時もJudas Priestを見たときもほぼ同じ席だった気がする、、お客さんは結構年齢層高めでハードロック、メタル好きというよりは洋楽ファンって感じでの人が多かった。隣の人もこの前のジョビどうだった?なんて話していたので多分BON JOVIに行ってきたのかななんて思いました。(JOVIって略す人初めて聞いたけどw)会場のBGMではPANTERAとか流れていてテンション上がりました。

19時ちょっと過ぎたところで暗転。新譜から「Feed the Machine」でスタート!!アルバムで聞いた時からライブの一曲目にはいいなと感じていたので楽しみにしていたんだけど入りのドラムの音がよく聞こえない。。ギターの音もちょっと小さめな気が。イマイチ迫力に欠けてのスタート。武道館は良く音が悪いなんて話を聞くけど実際自分が行った武道館公演では音が悪いと思ったことがなかったので心配してなかったんだけど今回は席の位置も悪いのかライブ終盤まで音が微妙でした。。ライブの感想とかTwitterで見たけどみんな音が良かったって書いてあったのでやっぱり席が悪かったみたい。こんなことならケチらないでSS席取っておけば良かったかななんて…

二曲目は『Silver Side Up』から「Woke Up This Morning」!ちゃんと昔のアルバムの曲もやってくれるのは嬉しい。三曲目はお決まりの名曲「Photograph」!!!スクリーンの写真の思い出を振り返るような映像と相まってチャドの優しい歌声が響き渡り会場が暖かい空気に包まれる。日本ツアーの最終日ということもあってかチャドの声はちょっと疲れ気味だったけどやっぱりいい歌声。この曲を聞けただけで来て良かったなんて思えるくらい最高。そして前作から「What Are You Waiting For?」とゆるやかなバラードナンバーが続く。会場が和やかな雰囲気に包まれたところでアップナンバー「Something In Your Mouth」で大盛り上がり。その後も「Someday」「Animals」など人気曲が立て続けに披露される。個人的に一番好きなアルバムの『Here and Nows』から「Lullaby」「When We Stand Together」を聞けたのは本当に嬉しかった!そして「RockStar」ではまさかのお客さんをステージに上げて歌わせるっていうサービス!!二人ステージに上がったんだけどなかなか強烈なおじさまが堂々と臆することなく歌い上げていました(笑)もう一人の男の人はあまり歌えてなかった気が、、、(苦笑)ステージに上げて歌わせてもらえるなんて一生の思い出になってうらやましい!けどチャドの声が聴きたかったんだよなっていうのが本音。「How You Remind Me」で本編は終了。アンコールで「Million Miles An Hour」そしてラスト定番の「Burn It To The Ground」で大盛り上がりの中終演。

全18曲約1時間40分くらいのライブだったけど新譜の曲も聞けたし定番の人気曲も聞けたし大満足なライブでした!!席が悪かったせいで音が悪く感じたのは残念だけど改めてライブバンドなんだなと再認識させられたライブでした。多分もう数年は来ないだろうけどまた新しいアルバム出した時は来日してほしいね。

SET LIST

  1. Feed the Machine
  2. Woke Up This Morning
  3. Photograph
  4. Far Away
  5. What Are You Waiting For?
  6. Something in Your Mouth
  7. Where Do I Hide
  8. Hero
  9. Figured You Out
  10. Someday
  11. Lullaby
  12. Animals
  13. When We Stand Together
  14. Rockstar
  15. Gotta Be Somebody
  16. How You Remind Me
  17. Million Miles an Hour
  18. Burn It to the Ground

FREAK KITCHEN “Confusion To The Enemy”(2018)

超絶テクニックを持つギタリスト、マティアス・エクルンド率いるスウェーデンのスリーピースハードロックバンドFREAK KITCHEN、前作「Cooking With Pagans」から四年ぶり9枚目のアルバム。

アルバムを出すごとにマティアスのギターの変態度は上がっていて前作はタイトルトラックをはじめ疾走感とグルーブたっぷりの楽曲で傑作だった。今作も8弦ギターを駆使した低音ザクザクリフがとても心地よい。全体的にダークな雰囲気を漂わせているが根底にはポジティブさが垣間見え聞いていて元気をもらえる。マティアスのボーカルも年々深みを増しコーラスとの息もマッチングしている。陽気なボーカルで早口言葉のようなコミカルなリズムで進むアップテンポナンバーからメシュガーのような変則的なリズムで始まる曲など前作よりバラエティ豊か。よりヘヴィな音になりながらも全体的に重苦しくならずサビなどを綺麗なメロディで歌い上げることで一度聴いたら頭から離れない心地よいサウンドになっている。特殊なギター奏法で複雑なことをしているのにメロディアスに聞きやすく仕上げてくるのはさすがFREAK KITCHEN。難解でやっていることはすごいってっことはわかるけど耳に残らなかったり聞き疲れするバンドはたくさんあるけどFKみたいに聞きやすくどこか安心感を与えてくれるバンドはなかなかいない。前作のようにキラーチューンが一曲欲しかったがFK節たっぷりな唯一無二の世界観が広がっている一枚。

 

Rating:8.5/10

 

Release Date : 2018/12/19

Genre : Experimental Heavy Metal

Country : Sweden

Lebel : MARQUEE / Thunderstruck Productions